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Naoki Shirahige

自問自答の旅路

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ちょうど今日で日本を発って1ヶ月が経った。生活にも慣れて来た。


今から”綴っておく”モノは、

「自分がなんでここに来たのか」を改めて確認しつつ残しておきたいと思ったからだ。

ついさっきまで忘れていたことでもあり、ついさっき思い出したことだ。



日本での生活は居心地が悪かったわけでもなかったし、

いろんな活動をできて、いろんな経験ができて、いろんな友人がいる。

普通に心地の良い場所だ。


でも僕はその環境を捨てた。



ニュージーランドに来た理由は自分のスキルアップだが、他にも理由はある。


ここに来れば、自分が人間的に何か変わるだろう、と信じていたからだ。



自分自身が演じていた「姿」に嫌気がさしたし、

自分自身と相違する「姿」を演じ続ければならないことに疲れを感じていた。


何かに依存し、何かに追われていた。

何かを得るために「権力」に縋り、協調し続けた。


心の中で黙殺し葛藤し、毎日を過ごしていた。


周りの目が気になるし評判だって気になる、少しの言葉でもすぐに割り散ってしまう心を持ち、何かに縋ってないと生きていけないような人間なのに。

学校では生徒会長なんかという虚像を作り生きて来た。

批判を浴びようと、何を言われようと、「強い」と見せかけるために。



僕は本当に弱い人間だ。

少しのミスでも「終わった」なんて思ってしまう。



弱い人間なのに、大きな楯を作って、それがもう壊せなくなってしまったとき

それは楯ではなく、刀か、ピストルか、そんなものが突きつけられているのも同然だ。


そんな毎日を過ごして来た。


嫌なことを思っても、心を押し殺して来た。





僕はもっとも、一人を好む人間で、協調するのは好きじゃない。

好きじゃないというどころか苦手ともいえるだろうか。


幼稚園の頃から一人端で積み木を積んでいるような子だったし、

中に入れるならひたすら工作をしていたような子供時代だ。


中学に入った頃なんて、

「友達と遊ぶ」ことの意味すら知らなかった。



どこかへ行くとしても、毎回決まって同じ人で、大人数と戯れるのが好きなタイプじゃない。


好きじゃないけど、好きにならないといけなかった。


人と協調しないと生きていけない、

人と協調しないといけない、という圧力に揉まれ、次第に虚像を作るようになった。


我ながら本当に寂しい人間だと思う。


周りに流され、自我をないがしろにし貫くことすらできない。


みんなが笑っていれば、作り笑顔をし、


作った顔と作った感情で生きて来た。


どんだけ辛いことかと思ったが、もう慣れてしまったのも末路だ。


自分の生き方を否定し、感情や意見や行動さえも押し殺している自分は自分ではないのかもしれない。


でももうそれが虚像ではなく、現像になりつつある、

何にも変えられない苦痛でしかない。





ニュージーランドに来たら、

新しい自分に出会えるかもしれないと思った、いや信じていた自分がどこかにいた気がする。


昨年夏、ニュージーランドに来た自分は少なくともそう確信できた。

出来たんだと思う。


だから今の自分がここにいる。




1ヶ月経った今、そんなことはすっかりと忘れて

目の前のことに必死になっている、いや必死になっている自分を演出している自分がいる。


何も変わっていないのだ。

むしろ退化したのかもしれない。



何かに依存し、協調して、何かに追われる。


何のために僕はここへ来たのか、

スキルアップも自分自身の成長も、

何もかもできていないじゃないか。



そんな自分を恥じた。



日本にいた自分と何も変わっていない。




一人の環境に逃げたいと思ってる自分がいる。




酷い、惨めな、醜い人間だ。









変わりたい。

変わらなければ意味がない。



そんなのもプレッシャーになってるのかもしれない。





何が何だかわからない。




やっぱり、全てを置いて来て思うことは

あの時の自分は「虚像」だったんだっていう思いだけ。



「虚像」の自分にはなれなかったんだ




そして今も


「虚像」


を演じ続けている。







「虚像」じゃなくなると思って来たのに、未だ演じ続けている、演じ続けなければならない。


もう演じるのには疲れた。



自分を貫き通して、

本来の現像でいるためにはどうしたらいいのだろう。



誰にも話すことのできないこの思いと

その話すことのできない虚像を

どうすればいいのだろう。



1ヶ月経ったとき、

僕はこう思った。


1年後はどう思っているのだろうか。


まだまだ自問自答の旅路はつづく。

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